国家とは?(3)

7月 26th, 2015

 近代以前、世界は重層的に権力が積み重なった構造をとっていたが、近代になって権力は一元化されることになる。絶対王政=王室と緊張関係をキープしたのは諸侯、自由都市、教会頭、修道院などであった。こうした絶対王政とは別に、市民社会を保護する市民政府、国民国家が徐々に誕生していく。
先にも述べたように、絶対王政の広がりは商品経済の拡大と同期している。『国家』=『王室』は周辺に対する体外主権を形成していく上で『軍備』の拡充が必要となった。ここから軍事費を国家財政で賄うという形式が始まることになる。『国家』=『王室』は強大な軍備を持つにいたり、侵略戦争を始め国王の威信、『国家』=『王室』の威光を誇示しようとしていった。 《 続く 》

国家とは?(2)

7月 25th, 2015

 国家の起源は内乱という戦争の終結後、没落した封建諸侯の上に戦いに勝った王侯貴族のグループが枢密院、治安判事といった官僚機構を作り国王大権を確立、身分制議会を形成したところにある。
 これが基本なのだ。この事実を忘れてしまうと、現代の世界の成り立ちを見失うことになる。
(写真はこちらからお借りしましたhttp://plaza.rakuten.co.jp/nacky046/diary/200803230000/)
 さて、中央集権国家は当初は絶対王政として作り上げられていった。保護を必要とする貿易をはじめとする商業の発展と保護を与える絶対権力とのコラボレーションが有効に機能し財政基盤が出来上がっていった。
 産業を起こし、植民地を増やし、海軍を創設し陸軍改革を進めた。国家は特権商人や軍隊に支えられた。国民という概念は希薄だ。彼らは臣民であり、王の家来に等しかった。すなわち主権者は王である。『国家』とは『王室』のことだった。現在の世界は、一見すると主権は国民にあり、民主的に運営される議会があり、市民が選挙で選んだ議員が法律を作り、官僚を使い、国民に奉仕する政府=国家を成していると、あくまでも表面的にはそのように見えるようにデザインされている。
 しかし、現実はまったく異なっている。
 《 続く 》